ファンダメンタルとは

ファンダメンタルとは経済用語で「基礎的事項」の意味、国や企業などの経済状態を表す指標のことを言います。

先物為替で使う場合には、経済、金利、製品、賃金、企業経営などの全般に関わる数字に着目します。具体的には、経済成長率、物価上昇率、財政収支などがいわゆる「経済の基礎的条件」を表わすファンダメンタルに当たります。

ファンダメンタルズは、投資家の間で「ファンダ」と呼ばれることもあります。ファンダには強い・弱いという言葉を付けて使われることがあります。

ファンダメンタルズ的に強いという場合は「経済状態が良好だ」ということを指し、ファンダメンタルズ的に弱いという場合は「経済状態が良くない」ことを指します。

リスクオンとリスクオフ

各国の通貨は連動しており、為替市場というのは、みんなの期待で動きます。

今から景気がよくなりそうな状態をリスクオンリスク選好)、景気が悪くなりそうな状態をリスクオフリスク回避)と言います。また、そうした取引が好まれている地合い(相場の雰囲気)のことも同じように使います。

リスクオン相場のときにはアメリカを中心に経済が安定しているので、資源国や新興国など高金利でハイリスクな通貨が買われます。その代わりに安全資産といわれる円が売られて円安傾向になります。

逆に、リスクオフの状態になると、リスクを避け、高金利通貨が売られて円が買われ、円高傾向になりやすい相場状況となります。

取引する際には、全体の大きな流れとして、現時点での地合いがリスクオンかリスクオフかぐらいは把握しておくと良いでしょう。

ファンダメンタル分析の必要性

ファンダメンタルズ分析は、経済の基本(ファンダメンタル)を分析し、将来の為替動向や値動きを予測する方法です。

FXトレードをする上で、テクニカル分析に基づくチャートとともに、ファンダメンタルも知っておく必要があります。

最近、アメリカのトランプ大統領はTwitterをよく活用しているのですが、トランプ大統領のツイートだけでレートが急変動するようなことも珍しくありません。この他にも、チャートの動きは経済状況や各国の金融政策などで大きく動くので、まだの人はファンダメンタル分析を理解し取り入れる必要があります。

ファンダメンタルズ分析はもともと株価の評価手法として使われていましたが、現在ではFXでの分析にも多くの投資家が利用しています。

FX初心者も「ファンダメンタル分析」は抑えるべき!

ファンダメンタルとは、為替相場に関係のあるニュースや情報を指しており、為替の動きを探るためにそれらを分析することをファンダメンタル分析と言います。

ファンダメンタル分析を行うとき、ひとまず押さえておきたいキーワードは「金融政策」「経済指標」「要人発言」です。

具体的には、

  • 国内総生産(GDP)
  • 経済成長率
  • 雇用関連指標(失業率や新規雇用者数など)
  • 物価指数(物価上昇率や消費者物価指数(CPI)、生産者物価指数(PPI))
  • 国際収支
  • 国の景気や政策
  • 金利政策
  • 経済状況

などを分析して、その国の通貨動向を判断していきます。

さらには事件事故災害など突発的なファンダメンタルズによっても通貨価値は大きく変動することがあります。

基本的には、景気や経済状況などが良くなると、その国の通貨の価値は上昇し、逆に悪くなると、下落します。

ですので、ファンダメンタルズによる相場分析相場全体の値動きのキモとなっています。

ただし、ファンダメンタルズ分析の難しい点は、それぞれのファンダメンタルズ要因を市場がどう捉えるかということを考えなければならないということです。

そこを読み間違えると、相場は自分の考えと逆の方向に行ってしまいますので、さまざまな経済ニュース・経済指標をチェックしながら、それが相場にどう反映されているか分析してみると良いでしょう。

そうして、ポイントをきちんと抑えていけば、今後どのような情報をどのくらい監視していけばよいのかが分かってきます。

政策金利が与える影響

政策金利とは、各国それぞれの中央銀行が決定している金利のことです。

日本なら日本銀行(日銀金融政策決定会合)、アメリカはFOMC(連邦公開市場委員会)、EUはECB(欧州中央銀行、理事会)がその役割を担っています。

中央銀行は、市中銀行にお金を貸しつける際の金利を上げ下げすることで国内のお金の流れを調整して、自国の経済促進・景気調整という大きな役割を果たしています。

金利が上がれば通貨の価値は上昇し、金利が下がれば通貨の価値は下落するので、政策金利発表がある日には、必ずと言ってよいほど大きな値動きがあります。

政策金利の発表時には、今後の金利の変化についてのコメントが出されますが、そこから読み取れるニュアンスに対しても敏感に市場が反応して為替が動きます。

FX取引を行う上で重要な経済指標

経済指標にも色々ありますが、各国の雇用関連指標、GDPなど主要な経済指標によって為替レートが動くことが多くなっています。

雇用統計の中でも、非農業部門雇用者数と失業率は重要な指標で、景気の先行きを示しています。この他、GDP消費者物価指数貿易収支なども相場を上下させる原因となります。

比較的相場に与える影響が大きい経済指標の発表前には、できるだけポジションを調整しておくのが賢明です。

というのも、経済指標が発表される時は、相場がいつもよりも活発に動きます。
また、それに伴いスプレッドの幅も広がりがちになります。

そのためFX初心者の場合は、勝ちを狙いに行くよりも、全てのポジジョンを精算しておくことをおすすめします。

発表後の値動きは予想がしにくく、自分で判断できない相場の時は「休むも相場」のスタイルがFX市場に残り続けるもっとも有利な作戦です。

(リスクはありますが、見方によっては「絶好のチャンス」となり得る機会ですので、勝負してみたい方はどうぞチャレンジしてみてください。)

米雇用統計の攻略法

政策金利発表の次に注目度が高いのが米雇用統計です。

この米雇用統計は、日本時間の毎月第一金曜日、21時30分(11月~3月のサマータイムは22時30分)に発表されます。

FXをしたことがある方であれば、アメリカの雇用統計は、もはや毎月恒例のイベントとなっていることはご存知だと思います。この時間前後は世界中のFXトレーダーがその動向を見守り、非常に激しい値動きを見せることもあります。

なので、一種のお祭りとして待ち構えている投資家も多くいます。この日の値動きに上手く乗ることができれば、普段よりも大きな利益を出すことができるからです。

なお、雇用統計の中でも注目されやすい指標として非農業部門雇用者数があげられます。これは農業以外に携わっている人で、どれくらいの人が職についているかをあらわす統計になります。

この非農業部門雇用統計者数が前月より数値が上がる、あるいは予測数値よりも上回れば、前月より雇用が拡大し、経済が活性化する要因と考えられアメリカドルが買われやすいという流れとなります。

発表前に結果が予想できる重要経済指標

米雇用統計であれば、発表される2日前の水曜日に米ADP社が発表する雇用統計が、その先行指標として利用できるためある程度予測が可能です。

つまり、水曜日に発表されるADP雇用統計の数値が良ければ週末の米雇用統計(米非農業部門雇用者数)も良い可能性が高く、ADP雇用統計が悪ければ米雇用統計もあまり期待できないことになります。

もちろん、ADP雇用統計と米雇用統計の結果が連動しないこともありますが、実際にADPと米雇用統計を比較すると60~70%程度一致しているようです。

要人(偉い人)の発言にも注目

政府のトップや中央銀行総裁など、為替市場への影響力を持つ重要人物の発言にも注目が集まります。

アメリカでは大統領やFRB(アメリカの連邦準備制度理事会)の議長、EUではECBの総裁などがこれに当てはまる人物です。

ときにはサプライズと呼ばれる要人発言もあります。サプライズ発言は、一瞬の値動きで終焉するときもありますが、トレンド発生のきっかけになることもあります。

特に、2016年にアメリカ大統領になったドナルド・トランプ氏は、ツイッターで頻繁に発言することから市場を動かす要因となっています。

指標発表時のFXトレード

重要な経済指標が発表される日は事前に指標が発表されるスケジュールを把握しておくことが大切です。

これは各FX会社が「経済指標カレンダー」を配信しているので簡単にチェックすることが出来ます。同時に、過去の経済指標のデータも確認することができます。

あらかじめ発表される日時は決まっているので、その前後の値動きに注意が必要です。当日は為替レートが乱高下しがちですので、指標発表前後はトレードしないことが一番安全です。この相場に参加しないのであれば、事前にポジションは清算しておきましょう。

発表前後は大きく変動しますが、その後は収束されていくため、常に情報は最新のものを手に入れておく必要があります。

ファンダメンタルズが思っていたよりどれだけ為替に影響を与えているのか、チャートと共に見比べてみるとしっかり分かると思います。

実際の相場は、机上で議論される経済学とは異なります。

ファンダメンタルズの材料判断

現在の相場の状況がまずは「光か、闇か」を知っておき、逆の材料に注目しているとファンダメンタルズの材料判断がしやすくなると思います。

全体的な相場の流れとして通貨が売られているのか?(=闇)、それとも買われているのか?(=光)をはじめに確認しておきます。そうすれば「光の中の闇」「闇の中の光」はどちらもコントラストが大きく目立ちます。

一方で、既出のニュースや既に想定されているニュースに対しては、相場は鈍い反応を見せることが多いです。

ニュースが相場をどの程度動かすかについては、

  • 何処が発表したニュースなのか?
  • 誰が話した発言か?
  • いつ発表されたニュースなのか?
  • それは確かなニュースなのか?

といった点によって市場に与える影響の度合いが異なり、値動きの幅も違ってきます。

魔法の言葉「織り込み済み」

為替相場をやっているとよく聞く、魔法のFX用語ともいえるのが「織り込み済み」という言葉です。

「織り込み済み」と言うのは、「そのニュースは既出だから、為替相場を動かすような効果は無いよ」という意味です。

世界中のトレーダーたちが「そのニュースについては既に知っている」あるいは、ファンダメンタルズの材料としては他にもっとインパクトのあるニュースで相場は十分に動いたから「それくらいのニュースでは驚かないよ」というマーケットからの返答なのです。

為替相場での値動きというのは、最低でも2手先を読んでの相場展開を見せます。(私の感覚です。)

小さなニュースを手がかりとして大きな値動きを見せることがあれば、大きなニュースを材料に全く相場が動かないこともあります。

「なんで、相場が動かないんだ」と思った時、それは既に織り込み済みだから、ということなんですね。
 

指標結果が良くても相場が下落するワケ

基本的に経済指標の結果は、前回の結果と比較して良かったり、良い結果が続いているといった経済見通しがポジティブな内容だった場合、その国や地域の通貨が買われる要因になると考えられます。

ところが為替市場では、良い経済指標の結果が発表されても、発表後に通貨が売られることがあります。しかも、それは特に珍しいことではなく、比較的よく起こります。

その原因の1つと考えられるのが、情報サービス会社が発表する市場予想値(予測値)です。

これは、大手の金融機関や調査機関などが、事前にどんな結果になりそうか具体的な数値で示した予想を集計して、市場予想の中央値(コンセンサス)として世界中の投資家に配信しているのです。

代表的なものとしては、米大手総合情報サービス会社 ブルームバーグ(Bloomberg)の発表しているデータが有力で、市場参加者の多くがこの予想中央値を参考にして、発表前にポジションを建てたり、今後の戦略を組み立てたりしています。

そのため、発表された経済指標の結果が市場予想中央値とあまり変わらなければ、その結果はすでに相場に織り込まれていると捉えられて通貨高にならなかったり、結果が前回と比べてすごく良くても、市場予想中央値と比べ控えめだった場合は、通貨安になることもあります。

コンセンサス予想と比べて良かったのか、そうでなかったかという点が、相場を動かす大きな判断材料になるというわけです。実際の発表数値が市場予想値と大幅に乖離していた場合には『サプライズ』となりマーケットが大きく動く要因になるため、利益を得るチャンスとなります。

ですので、指標発表の前には、直近の値動きやトレンド、マーケットの事前予想を把握しておくことが 必要不可欠になります。

具体的な対策として、指標の発表前には事前予想と実際のマーケットの動きを確認し、そのまま保有するのか、為替相場が大きく動くリスクを避けていったん売却しておくのか判断して対応しておくことです。