リセッション(景気後退)

米リセッションは時間の問題、「マカリー指標」が示す

逆イールドと景気後退(リセッション)について前回まとめましたが、ブルームバーグにさらなる注目の記事(2019年8月27日)が掲載されていましたので、取り上げてみたいと思います。

それはマカリー指標とリセッションについて語られたもので、逆イールドとは別の指標での解説です。

米リセッションは時間の問題、「マカリー指標」が示す

マカリー指標

  「マカリー指標」は米リセッション(景気後退)が近いことを示している。マカリー指標とは、パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のマネジングディレクターだったポール・マカリー氏にちなんで名付けられたもので、同氏は設備投資の先行指標となる航空機を除く非国防資本財(コア資本財)の受注がリセッションの指標になると考えた。

  この指標は2017年11月以降、下降傾向にある。過去20年に、同データの前年比の3カ月平均がゼロを下回った時、2001年と07年のリセッションの先触れになった。2年物米国債と10年物の利回り逆転よりも信頼できるリセッション指標と言える。現在は0.3%。

  貿易戦争がエスカレートし、企業が設備投資を遅らせ続ければ、遅かれ早かれマカリー指標はマイナス圏となり、歴史が繰り返されるならリセッションが訪れるだろう。   

原題:‘McCulley Indicator’ Suggests Recession a Matter of Time: Chart(抜粋)
McCulley Indicator Suggests a Recession Could be Around the Bend

マカリー指標とは、この記事を読んではじめて知りましたが、設備投資に関連した指標のようです。

マカリー指標に対する反応

マカリー指標は、設備投資の先行指標となる「航空機を除く非国防資本財(コア資本財)受注」の指標で、リセッション入りするかどうかの判断に使えるようです。

そのマカリー指標が、17年11月以降、下降傾向にあり、現在は0.3%。過去20年で、前年比の3カ月平均がゼロを下回ったとき、01年と07年のリセッションの先ぶれになったということです。

前年比マイナスとなった場合、マイナス時点から1年~1年半後にリセッションの可能性が高い、というのが将来の予測となります。

歴史が繰り返されるなら、遅かれ早かれマカリー指標はマイナス圏となり、リセッションが訪れることになってしまいます。

Twitterでも関心のある人は、このマカリー指標について取り上げています。

マカリー指標については、もう少し詳しく掘り下げようと思ったのですが、ブルームバーグ以外に
この指標に関する記事はまだありませんでした。

とは言っても、アメリカの大手総合情報サービス会社であるブルームバーグが取り上げるぐらいですから、それなりに信用度は高い指標であると思われます。

ただ、逆イールドの方が有名で、みんなの関心が圧倒的に高いことだけは確かのようです。

景気後退の予兆

米国のリセッション(景気後退)を示す不吉な予兆はほかにも表れています。

リセッションを予告する最も信頼性の高い指標の1つとされる国債利回りの長短逆転(逆イールド)が発生し、現実化してしまいました。また、米国経済の景気後退を判断するもう一つの指標とみなされている「キャンピングカー」出荷台数も大幅に落ち込み、市場減速の懸念が広がっています。

景気後退とは、実質国内総生産(GDP)が連続してマイナスになるなど、経済活動が衰退・縮小している状態のことをいいます。

定義としては、欧米では、GDPが2四半期連続でマイナス成長となった場合を景気後退(リセッション)とみなすのですが、日本には明確な定義はありません。

全米経済研究所(NBER)によると、2009年6月に始まった米国経済の拡大は、今や121ヶ月目に突入しています。1945年以降の景気拡大期間の平均が58ヶ月であることを考えると、相当長期化しており、1854年に計測が開始されて以来『最長』となっています。

米国経済、エコノミストの7割がリセッション入り懸念

米国経済は2021年までにリセッション入りすると、米エコノミストの74%が予想しています。

世界全体のGDPのおよそ1/4、24%を占める米国経済は世界最大であり、時価総額でみた米国株式市場はグローバル株式市場の56%を占めています。

そんな米景気拡大のサイクルが過去の最長記録を塗り替えていることから、リセッションはすぐそこまで迫っているのではないかという懸念が高まっています。

リセッション入りは、投資のチャンス?

リセッション入りすれば、株式は暴落しますので、持っている株などがあれば大損してしまいます。

ですが、見方を変えれば、安く仕込むにはとてもいい期間です。

リセッション入りすると、最低3年から5年程度はセールの状態が続きますから、このタイミングを逃すと買う時期がありません。

無い袖は振れないため、投資するための資金調達をいかに行うか、という難題はありますが、「資金」の問題をクリアできれば大きなチャンスに変えることができます。

ただし、借金したりするのは、もってのほか。
無駄な出費を抑え、いかに余裕資金を投資に回すかが勝負です。

リセッション入りしたらすぐ諦めるのではなく、この機会をチャンスと捉えて、3年程度の長いスパンで、ゆっくりと安値で買い付けていくことです。

これが普通の個人投資家が勝つための方法です。

次のリセッションはただの景気後退じゃない

時代は「平成」から「令和」に変わりましたが、 およそ30年間にわたり、日本では低金利金融緩和の時代が続いてきました。

今はまだ世界的に、リーマンショック後の景気対策で金融緩和を限界までおこなっている状態にもかかわらず、さらに問題がいろいろ起きています。

  • 米中貿易摩擦の激化
  • イギリスのブレグジット(EU離脱問題、合意なき離脱)
  • イラン制裁
  • 日韓の対立

EU内で唯一好調、牽引役を担っていたドイツまでもが景気後退入りとの予測も報じられています。

ドイツ、景気後退入りも 政府内で予測と報道
https://www.sankei.com/world/news/190824/wor1908240013-n1.html

次に来るのは、おそらく「前例のない」リセッション(景気後退)です。投資家はどう備えるべきか、 今のうちから考えておいた方がよいかもしれません。

そんな時期だというのに、日本では消費税を10%に上げようとしているのが最も心配です。あまりに増税のタイミングが良過ぎます。