FXスキャルピングの大敵「スリッページ」

スリッページとは?

スリッページとは、注文を出した価格と実際に成立した価格との差のことを言います。注文時に指定した価格(レート)と約定したレートの間にズレが生じることです。

「すべる」や「スリップする」という言い方もされます。個人的には最初「スリップページ」と間違って覚えてしまいましたが、スリッページというのが正式です。

スリッページが起きると困るのは、

  • 不利なレートで約定する(狙ったところと違う)
  • 約定しにくい(しない)

ということです。

相場が大きく変動した場合など、このスリッページが発生する確率が高くなります。

スリッページについて

スリッページが発生しやすい取引業者には注意が必要です。

なぜなら、スリッページはトレーダーの損益に直結するからです。

FXにおいて、スリッページはとくにスキャルピングをおこなう場合に影響を受けます。

スリッページが発生すると、約定がズレた分だけ利益の損失につながるため、小さな利幅を狙うスキャルピングのような短期取引においては死活問題になりかねません。

約定しなければ意味がありませんが、不利なスリップが続くようであれば、いくらスプレッドが安い会社を選んで取引していても意味がなくなってしまいます。

なぜスリッページが発生する?

なぜスリッページが起きるのかと言えば、自分が注文をだした瞬間にもマーケット(為替レート)は変動しているから、です。

スリッページが発生する最大の要因は、FX会社が使っているシステムの能力の違いによるものです。

取引システムの処理能力やサーバーの性能が違うため、注文を処理して約定するシステムの約定力が如実に表れるというわけです。

なお、スリッページの発生は「相場」の状況によって変わってきます。

スリッページは流動性が下がるときに発生しやすい。また、注文が殺到する重要経済指標の発表のような時にも発生しやすくなります。

スリッページ規制

「スリッページ」についてFX会社が意図的に行っているのではないか、と疑いがかけられたことがかつてありました。

FXではストップ狩りという、FX会社が意図的にレートを動かしてトレーダーを損切りさせているのではないかと以前、問題になったことがありました。それと同じく、過去にはFX会社が自社で利益を得るために、トレーダーが不利になるようなスリッページ設定にしていたと言われた時代があったのです。

2011年、米国のFX会社であるFXCMがスリッページを不正に操作したとして、多額の罰金を課せられました。FXCM社は、FX取引を行った顧客にとって有利なスリッページが発生した場合、それを顧客に還元することはせず自社の利益としていました。

この事件をきっかけとして、「スリッページ」に関する規制の必要性が認識されるようになり、日本でも2013年に金融先物取引業協会の自主規制ルールとしてスリッページ規制が導入されました。

この規制によって、スリッページの問題は、今ではかなり解消されました。

スリッページを防ぐ方法

スリッページは意図せずに生じるもので、取引システムのタイムラグが原因で発生します。そのために、完璧には防ぐことはできないものです。

できる対策としては、

  1. スリッページの発生率が少ないFX会社を選ぶ
  2. スリッページの許容範囲を設定する

という2点です。

スリッページの発生率が少ないFX会社を選ぶ

口座開設する際に、スリッページが起こりにくい口座を選ぶのが最善です。

スリッページは、あなたにとっては利益を圧迫する手数料と一緒です。勝てる可能性を広げるためには、1回のトレードのコスト(スプレッドスリッページ)はできる限り小さく抑える必要があります。

【スリッページの心配がいらないFX会社】 ※2018年矢野経済研究所調査

マネーパートナーズ・・・10年連続約定率100%、スリッページなし

FXプライムbyGMO・・・約定率100%,スリッページなし

FXプライムbyGMOは、数少ないスキャルピング公認のFX会社でもあります。ちなみに、約定率とスリッページ発生率とは違います。

スリッページの許容範囲を設定する

スリッページの対策として、多くのFX会社で許容スリッページの値を設定することができます。

注文する時に、価格変動の許容限度値をあらかじめ設定することが可能です。

ここでは約定を優先させる場合にはスリッページ幅を広く、逆に、価格を優先させる場合にはスリッページ幅をゼロもしくは狭く設定します。ただし、あまりに許容スリッページの値を低く(狭く)設定すると、 相場の急変などで注文が約定できないケース(注文不成立)もあります。

スリッページの許容範囲を、どのくらいで設定するべきなのかは投資金額やレバレッジ、投資スタイルあるいは相場状況などによっても異なってきます。

スリッページの設定例

  • スキャルピングの場合・・・0.1~0.3pips
  • スイングトレードや今の取引を必ず約定させたい場合・・・5pips
  • 値動きの激しい相場で取引する場合・・・5~10pips

スリッページ設定はゼロにすることも可能です。

ですが、スリッページを意識し過ぎるのもあまりよくありません。

損をしたくないからといって、スリッページゼロにこだわり過ぎてしまうと、取引がなかなか成立せず、逆に利益を上げるチャンスを失うことにもなりかねません。

スリッページに注意しておくことは大切ですが、ある程度の許容範囲をもっておくことも必要です。