FXで生き残る「ストップ狩り」対策

ストップ狩りとは

ストップ狩りとはマーケットに出ているストップロス注文を「狩り」に行くことをいいます。

通常、ヘッジファンドなど巨額の資金を操る投機筋が利益を上げようとするために行う、一つの手法です。流動性の低い通貨・時間、マイナーな通貨で使われることが多いようです。

相場の変動によって起こる損失を自分で定めたラインで決済するのがストップロスです。

このストップロスをFX会社に注文することを「ストップロス(損切り)注文」といい、損失が大きくなるのを防ぎ、最低限の資金を守るために多くの人が利用しています。

一般的にトレーダーはポジションを保有する際に、リスクマネジメントのため同時にストップロス注文を入れます。

ストップロス注文が多い値段というのは、

  • キリのいい数字&付近
  • 最高根更新後の下落始め
  • 最安値更新後の上昇始め

といった節目およびその近辺です。

このポイントは多くの投資家の注目が集まり大量のストップロス注文が入っていることが想定されます。

ですので、ヘッジファンドなど機関投資家は大量の売買注文を出し、意図的にストップポイント(損切り注文)まで相場を落として(上げて)、一気に利益を狩り取ることを目指します。

不自然な相場変動があれば、それはストップ狩りかもしれません。

ストップ狩り・・・誰が何のために?

ストップ狩りは「ストップハンティング」とも呼ばれ、ヘッジファンドなどの豊富な資金を持つ投資家が、マーケットで多くの個人投資家などを対象に「損切り」を意図的に発生させることをいいます。

実は、このストップ狩りには2種類あって、1つはヘッジファンドが多くのストップロス注文が入っているところを狙って仕掛けるトレード。もう1つは、FX業者が恣意的に自社の配信レートを動かして、顧客のストップ注文を約定させる行為です。

このふたつは正直、見分けがつかない。本当に難しいところです。

ヘッジファンドによるストップ狩り

相場参加者の中で、ヘッジファンドが行うストップ狩りには注意が必要です。

ヘッジファンドとは、機関投資家や富裕層等から私的に集めた資金を、デリバティブや空売りを含めた様々な手法で運用する基金や組織のことを言います。

世界のヘッジファンドの運用額は3兆ドルに達しており、市場関係者だけではなく個人投資家もその動向には注視する必要があります。

ストップロス注文が集中していると予想される価格帯が「ストップ狩り」を行うヘッジファンドの狙い目です。

彼らは大量の注文を市場に出して相場を動かし、そのストップロス注文を約定させることで相場の動きを加速させ、利益を上げることを目指します。

実際に狙われやすいタイミングとしては

  • 注目度の高い経済指標の発表前後
  • 重要な抵抗線に近づいた時
  • 取引量の少ない市場のオープン時
  • ボラティリティが非常に低い時

などが挙げられます。

ヘッジファンドに関するニュース

ヘッジファンドには、大きく分けて2種類あります。

  • モデルファンド(テクニカル分析で売買するファンド)
  • マクロファンド(ファンダメンタルズで売買するファンド)

FX関連のニュースで「マクロの買いが出た」「モデル系の売りが出た」
それらはすべてヘッジファンドのことを指します。

あらゆる投資手法を駆使してリターンを追求しているのがヘッジファンドです。モデルファンドが行う「ストップ狩り」は、レート自体が変わるので証拠金維持率をキープする以外の対策はありません。

FX業者による悪質なストップ狩り

ストップ狩りにはヘッジファンドによる仕掛け以外に、もう一つあります。

それは、FX業者が行うストップ狩りです。

ファンドが行うストップ狩りは戦略的な投資手法ですが、FX会社によるストップ狩りは不正な価格操作と呼ばれており、不正行為(違法行為)に当たります。

過去には、FX会社が価格を操作するストップ狩りが大きな問題になり集団訴訟になりました。

また、2016年3月17日、楽天FXではドル円のスプレッドが突然1504pips(約15円)に拡大し、投資家のストップ注文を根こそぎ狩り取る、という事件が発生しました。当時、公表されている楽天FXの原則固定スプレッドは米ドル/円:0.3pipsでしたので、スプレッドが通常のおよそ5,000倍に拡大したことになります。

このときはレートの誤配信ということでしたが、スプレッドを広げてストップを狩るというのは、業者がおこなう有名な手口です。

FX業者には顧客のストップロス注文が当然見えています。
ストップロスの溜まりまで、スプレッドを広げて、損切りさせるという流れです。

実際、FX業者のスプレッドが日本時間の早朝などに広がる傾向にあることは事実です。

ですが、そこでFX業者がストップ狩りをしているという確証まではありません。あくまでやろうと思えばやれるだろうな、という可能性の問題だけです。

業者によるストップ狩りは頻発すれば、明らかに悪評が立って自ら首を締めることになるので、やらないとは思いますが実際のところはわかりません。

業者によるストップ狩りは許されるものではない

業者によるストップ狩りは許されるものではありませんが、国内の多くのFX会社は、DD方式(ディーリング・デスク、相対取引)を採用しています。トレーダーの注文をそのままインターバンクに流すことをしていません。

そのため、

国内FX業者の利益=顧客の損失(顧客が損をすればするほど儲かる)

という図式になっています。

一方、海外FXの多くは、ノミ行為が懸念される相対取引(DD)ではなく、ECNやSTPといったNDD方式(ノン・ディーリング・デスク)を採用しています。この方式では、業者と顧客の利害は一致しており、海外FX会社によるストップ狩りは基本的にはありません。

為替市場は相対(あいたい)取引が行われています。相対取引では、FX会社がカバー先などから提示されたレートを顧客に提供して、FX会社と顧客(トレーダー)との間で取引を行っています。

なので、相対取引は、すべての注文が為替市場に流れているわけではありません。為替が取引されている場所は金融市場、インターバンクと言われていますが、インターバンクは証券取引所のような取引所はありません。

FX会社が自社内で顧客同士の売買注文をぶつけて調整しています。

この相対取引でのトレードが基本になっているのが国内FX会社です。

FX会社が負けると、トレーダーは勝ち、FX会社が勝つと、トレーダーは負けるという関係性にあります。つまり、トレーダーの損失はFX会社の利益になる、というわけです。


海外FX業者はNDD取引(ノン・ディーリング・デスク)、仲介者不在の取引方法を採用しています。

取引の透明性が確保され、投資家の注文は、直接リクイディティ・プロバイダーへ仲介者不在で流されます。常にトレーダーと反対売買の注文をして、トレーダーの損失が利益となるFX会社では、それだけで利益を確保することが出来ると考えられています。

FX業者による悪質なストップ狩りを回避したいのであれば、NDD取引の海外FX業者を利用することをおすすめします。

為替相場は操作できるの?

そもそも為替相場を操作することはできるのか?

結論から言えば、為替相場を操作することは可能なようです。

例えば、急激な円高が進んだ時など日本政府が行う「円売り介入」が一番分かりやすいのではないでしょうか。

10年位前の話となりますが、ドル円が78円台のレートをつけていた時、日本は3兆円ほどの資金を使って、ドル円のレートを83円台まで引き上げました。

当然「3兆円程度の買いを入れれば、ドル円のレートが5円くらい動く」というものではありません。日本政府が円売り介入を行う、ということが大々的に報道されることによって、他の投資家たちがその動きに追随し、マーケット全体を巻き込んだ「ドル買い、円売り」の流れが生まれたわけです。

これと同じようなことをヘッジファンドなど大口投資家は戦略として行います。

今年(2019年)の1月3日に起きた「フラッシュ・クラッシュ」は、日本の祝日を狙ったヘッジファンドのストップ狩りが見事にハマった事例でしょう。

日本人の多くが休みという間隙を突いて、多くの個人投資家が損失を出し、ヘッジファンドが利益を上げたと思われます。

ドル円の為替市場で5分そこそこの間に起きた3円以上もの暴落、
そして同日中にはそのほとんどを戻す、といった動き

このときは明らかに、人為的な仕掛けが裏にはあったと思います。

「ストップ狩り」対策とその方法

「ストップ狩り」はFX取引で儲けるための手法のひとつです。

ただ難しい、リスクが伴う方法なので、個人投資家には真似できない手法ですが、知識として知っておいて損はないものです。

『チャートがこの動きをしたということは、ストップ狩りが行われたのかも!?』とチャートを理解するには役立つことがあります。

「ストップ狩り」は大きく稼げるチャンス

チャートの見方によっては、短時間で大きく値を戻す“ヘッジファンドの買い戻し”は、大きな利益を生むチャンスでもあります。

スキャルピングで利益を上げるスキャルパーにとっては一番の稼ぎ時とも言えます。

大底を打った相場は大きく戻す!

そのタイミングやチャンスを逃さないことが重要です。

ヘッジファンドの戦略を把握することで、大きな損失を負う側か、大きな利益を得る側かに別れます。

「ストップ狩り」を回避する方法

「ストップ狩り」を回避するための対策としては、

  1. ストップ注文の幅を広げる
  2. ストップ注文が溜まっている価格帯を避ける
  3. 不信な価格変動があった時に他のFX業者のチャートと比較する
  4. 「ストップ注文」を入れない
  5. 海外FX業者を利用する

といったことが考えられます。

簡単にできる方法としては、日をまたいでポジションを保有しないことが有効です。その日のうちにポジションをすべて決済してしまいます。

ヘッジファンドによる「ストップ狩り」は自分で対応するしかありません。

相場の動向や保有しているポジションの量には充分に注意して、常にFXトレードすることを心がけてみてください。