投資詐欺には要注意

投資詐欺(とうしさぎ)とは、投資に関する詐欺です。

具体的には、株式債権外国為替事業への出資など投資全般に関わる詐欺のことを言います。

最近起こった投資詐欺の事例

最近、ニュースなどで報道された代表的な投資詐欺の事例としては、詐欺罪で逮捕されたキングこと銅子正人の投資詐欺事件があげられます。投資会社「テキシアジャパンホールディングス」(千葉市)の投資詐欺事件といった方がわかりやすいでしょうか。

テキシアは高配当をうたって全国で12000人以上の不特定多数の人から出資金として総額460億円を集めましたが、投資の実体はなかったとされています。「一口100万円を出資すると、毎月3%の高配当が保証される」という謳い文句で、勧誘した人数によってステージが昇格し、配当が上がるというシステムになっていたようです。

また、2017年、タイで逮捕された山辺節子容疑者は東京都の会社役員男性から総額4300万円を預かった出資法違反の罪に問われました。元本保証を約束して、この会社役員以外にも、多数の被害者がおり、総額7億円の資金を集めたとのこと。

この事件は、樹木希林さんが女優の浅田美代子さんのために企画した映画「エリカ38」にもなりました。

投資詐欺は法律上もちろん違法

投資詐欺は詐欺事件ではあるものの、全てが詐欺で逮捕されるわけではありません。

「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(出資法)」に違反しているケースがほとんどです。

本来、金融商品の販売は銀行や証券会社など内閣総理大臣に申請、登録を受けた業者でなければ行えません。投資詐欺のほとんどは無登録業者が主体となっています。

  • 出資法違反
    出資法違反で逮捕される投資詐欺が多いのは、「元金保証」を謳って出資を集めていることが、出資法違反にあたるからです。
    本来、預かり金を受け入れることができるのは、銀行などの金融登録業者に限られます。

    未登録の業者が「元本保証」を謳い宣伝し、出資を集めることが出資法違反にあたります。

  • 証券取引法違反
    未公開株の販売などで逮捕される詐欺師は、証券取引法違反で摘発されることが多いです。
    インサイダー取引も証券取引法で禁じられている行為です。
  • 詐欺罪
    全く運営の実績がなく、最初から騙して資金を集める行為について詐欺罪が適用されます。
  • 出資法とは、もともと闇金やノンバンクを取り締まるために制定された法律です。金利の制限や手数料の上限などを細かく定めたものです。

    投資詐欺の手口

    投資詐欺に対しては『自分は大丈夫だ』と思い込まないことがもっとも重要なことです。

    「騙される人」は何度も被害にあっています。

    投資詐欺はいつの時代にも手を変え品を変え、人々のお金を吸い上げようとします。

    詐欺業者が勧誘する商品といえば、架空の未公開株社債といったものが「定番」でしたが、最近では、よくわからない権利への投資話が増えてきているようです。医療や自然エネルギー分野、オリンピックの関連企業の投資商品など、将来性がありそうな事業を装う傾向が多くなってきています。

    超低金利が長く続き、銀行に預けていても資産が増えない今の時代、高配当は魅力的に映るでしょうが、世の中、うまい話は絶対にありません。

    投資詐欺でよく使われる「ポンジスキーム」

    最初に配当を出して安心させるのは「ポンジスキーム」と呼ばれる、典型的な投資詐欺の手口です。

    友人から勧誘され、「元本保証」で「高配当」をうたう事業に投資。
    最初は少額で始めたものの、すぐに配当があったので安心して投資額を増やしました。

    ところが、返済が滞り始め、ついに連絡がつかなくなりました。

    投資話ではよくあるケースです。

    出資してもらった資金について実際には運用をしていないにもかかわらず、別の出資者から新たに集めたお金を「配当金」と偽って交付し、あたかも資金が運用され、配当されているかのように装う詐欺です。

    さまざまな投資詐欺

    よくあるポンジスキームのほかに、次のような詐欺(なりすまし)の手口があります。

    • 劇場型…役回りを分担して複数の業者が登場し、うまい話を信用させ、金銭を騙し取ろうとする手口
    • 公的機関装い型…金融庁、警察等の公的機関を装い、法令違反行為等があったとの名目で金銭の支払いを要求したり、架空の商品を購入させたりする
    • 被害回復型…以前に詐欺被害にあった被害者に対し、被害金額を回復できると持ち掛け、その後、何かと理由をつけて金銭を騙し取ろうとする詐欺

    詐欺業者の間では被害者の名簿が出回っていることがあるため、対象者が過去にどのような被害にあったかを詳細に把握しているケースが見受けられます。一度被害にあった経験がある方は、より一層の注意が必要です。

    投資詐欺の種類

    1. ファンド形式:「年利30%」や「月利10%以上」などの高利回りで勧誘し、最初は配当をきちんと支払い、信用させる。追加資金を出させたら、詐欺師たちは高飛びして音信不通になることが多い
    2. システムトレード(自動売買プログラム):知識の浅い初心者を中心に、「必ず儲かるプログラムがある」など甘い言葉で勧誘。高額なセミナーに参加を促したりもする
    3. 未公開株:「これから上場する株があるから今のうちに未公開株を買えば儲かる」と勧誘。実際は上場の予定のない会社の株式であったり、存在しない会社で、ただの紙切れである。
    4. 社債:社債を購入した後に連絡が取れなくなり、会社自体も消滅する
    5. 外国通貨:あまり知られていない国(新興国)の外国通貨を市場価格の何十倍もの価格で購入させる
    6. 事業への出資:これから伸びてくるような 新しいテクノロジー系や話題分野に焦点をあてて、資金をだまし取る。ときには「元本保証」を謳い、安心感を持たせることもある。

    投資詐欺の手口は一層巧妙になり、悪質化。近年は、これらの手口を複合的に用いるケースも多数確認されています。

    こんなケースにも要注意

    上記では代表的なものをまとめてみましたが、次のようなケースにもし出会ったら注意してください。

    • 何の連絡もないままパンフレットが送られてくる
    • 「支払期限はもうすぐ」、「先着○名限り」などと言って、判断やお金の支払を急がせる
    • 「グリーンシート銘柄(2018年3月31日をもって廃止)」、「フェニックス銘柄(2016年6月30日以降、指定されている銘柄なし)」を勧誘してくる
    • 「もうあなたの分を予約している」などと言って、あなたが未公開株等を買うことに(勝手に)されている。
    • 「あなたの未公開株関係での行為が法律違反である」などと言って、その解決名目のお金の支払を要求する。

    また、すべてが詐欺ではありませんがネットワークビジネス(マルチ商法・ねずみ講)とよばれるものにも注意が必要です。これはピラミット型の階層組織を形成し、新たな参加者を勧誘する販売展開で、紹介された販売員が商品を売れば、紹介した方にもマージンが入る仕組みになっています。

    FX投資系の詐欺

    被害者にFX取引の自動売買ソフトと称するソフトウェアを購入させ、海外の金融機関の口座に資金を投資させる事案があります。

    また、ビットコイン以外の仮想通貨である「アルトコイン」と呼ばれる市場価値のほとんどない仮想通貨による被害も増えています。

    仮想通貨による投資詐欺は、概ね「これからどんどん需要が増加する仮想通貨を値段が上がっていない、今のうちに購入して価値があがったタイミングで売却することで利益を得られる」というものです。

    ウマい投資話には必ず罠がある!

    投資とは基本的にリスクがあるもの。

    ですから、ウマい話には必ず裏があるので、投資案件を選ぶときは十分に注意してください。

    手口は様々なので、怪しい内容のときはすぐに信じないことです。

    最近の投資詐欺としては、ファンド系と仮想通貨関連、不動産やマンション投資詐欺が多いようです。 今後はクラウドファンディングなどで逮捕者が出るかもしれません。

    こうしたモノにだまされないための予防策としては、投資詐欺のニュースが報道された時など、
    どんな手口で騙していたのか投資詐欺の情報をある程度、頭の中に入れておくことが大切です。

    儲け話にダマされやすい人の特徴として、ゆとりがない(時間的、心理的に余裕がない人)や
    寂しさ、不安を抱えている人は要注意です。

    こんな勧誘には注意しよう

    よくダマされるパターンは、大抵が知人や知人を介しての紹介という案件です。

    「必ず儲かる」「高額配当」「元本保証」は詐欺師の常とう句です。株式や債権、投資信託など金融商品に絶対儲かる保証はありません。

    投資の世界に“必ず”は存在しません。投資商品で元本を保証する商品は基本的にありません。

    だから、確実に儲かる投資なんて、あり得ない話です。

    「あなただけに紹介」というのも危険な言葉です。一般人が未公開株や私募債の購入を持ちかけられることなど、ほとんどありません。

    自分も、いつ詐欺に遭うかわからないという心構えが必要です。

    うまい話には食いつかない。自分がよく理解していないものには投資しないように気をつけましょう。

    投資詐欺を疑うべき6つのポイント

    次のようなケースは投資詐欺を疑ってみるべき案件です。

    • 利回りが異常に高い ※一般的な金融商品の利回りは年間 3%前後
    • 勧誘・紹介の仕組みを導入している
      (いわゆる「ねずみ講」、高額商品にはとくに注意)
    • 元本保証である
    • 権利もの・未公開株・流行りもの(土地や水資源の権利、著作権など)
    • 海外の投資案件である
      (「これから伸びる」、「成長する国だ」など巧みに勧誘)
    • 勧誘者が大手金融機関ではない

    上記で紹介した6つの項目に1つでも該当するなら、その投資商品は疑ってかかるべきです。

    少しでも怪しいと思ったら、とりあえず「手を出さずに見送る」というやり方が、投資詐欺から身を守る絶対に騙されない方法です。

    投資詐欺に狙われた場合の対処法

    なるべく早い段階で、友人や知り合いの専門家など第三者に相談してみることが一番重要です。

    簡単にできる自己防衛策としては、とりあえずインターネットで検索してみることです。

    少なくとも

    1. 業者を確かめる(投資先の会社の所在、資産の有無など)
    2. 商品を確かめる(運用状況や第三者機関の介在など)

    ことが必要です。検索しても該当しない場合は詐欺だと判断できます。

    確認した業者が免許がなく無登録、運用状況が不明もしくは曖昧なのに「必ず儲かる」「元本保証」などと勧誘されたのであれば、要注意です。また、「月利」で勧誘してくるのは、ほぼ詐欺と考えておいた方が良いかもしれません。

    「簡単に、少ないリスクで儲けられる」という怪しい投資話には、
    毅然とした態度でキッパリと断りましょう。

    詐欺にあってしまった場合には…

    詐欺にあってしまった場合、まずは消費者センターや金融庁の「金融サービス利用者相談室」などへ連絡してみましょう。

    問題点の整理をしてくれたり、トラブルの解決をサポートするための機関などを紹介してくれます。

    国民生活センター(消費者ホットライン)
    電話番号:188(局番なし)/ 03-3446-1623
    受付時間:平日10時~12時 13時~16時、土日祝日10時~16時

    金融サービス利用者相談室
    電話番号:0570-016811 / 03-5251-6811
    対応時間:平日10~17時

    日本証券業協会 被害防止コールセンター
    電話番号:0120-344-999
    対応時間:平日9時~11時30分 12時30分~17時

    警察相談専用電話
    電話番号:#9110
    受付時間:平日:8時30分~17時15分(※地域により異なる)

    なお、詐欺被害にあった後で相談しても、基本的にはお金は戻ってきません。

    少しでも不審に思ったら、安易に個人情報等を伝えたりお金を振り込んだりせず、早目に相談窓口や最寄りの警察署までお問い合わせ・相談してみてください。

    弁護士に相談する

    実際の解決は、弁護士に相談することです。詐欺被害にあってしまってお金が戻ってこない場合、法的な措置として弁護士に相談をします。

    しかし、実際に訴えてもお金が戻ってくることはほとんどなく、弁護士費用の方が高くつく場合も少なくありません。

    一般的に、初回の弁護士の相談料金は30分で5,000円程度。お住まいの市町村や各地域の弁護士会が定期的に法律相談会を行っていることも多いので、確認してみるとよいでしょう。

    なお、最寄りで法律相談ができる弁護士を探す際は、弁護士事務所を検索してみるほか、日弁連のサイトが便利です。

    また、被害者が多い場合は集団訴訟も検討してみましょう。同時・多発的に被害が発生しやすいのが投資詐欺の特徴です。

    そのため、同じ被害に会った人たちに呼びかけ、集団訴訟を行うことも選択肢の一つになります。多くの被害者が集まれば、手元の資金が乏しくても、訴訟に参加できる可能性があります。