円高・円安ってなに?
為替レートは経済の状況に応じて変動する
FXは、異なる国々の通貨を交換する仕組みであり、その交換比率である為替レートは通常、「変動相場制」に基づいて絶えず変動しています。
たとえば、1ドルが110円のときもありますし、120円のときもあります。
これは各国の経済状況によるもので、一般的には経済が好調であれば通貨が高くなり、悪化すれば通貨が安くなる傾向があります。
日本は1973年に、それまでの「固定相場制」から「変動相場制」に移行しました。
この移行に伴い、円の価格とドルの価格は絶えず変動しています。
円の価値が低下すれば「円安」、逆に上昇すれば「円高」とされます。
円高と円安の仕組みについて
仮に1ドルが110円から120円に上昇したとしましょう。
この変化は、表面上は円の数値が増えているように見えますが、「円高」ではなく実は「円安」の状態です。
なぜなら、この場合は1ドルが110円から120円に値上がりしているため、ドルの価値が相対的に上昇しており、それに伴い日本円の価値が低下しているからです。
1ドルが110円の場合、アメリカで1ドルの商品を購入する際は110円で購入できます。しかし、1ドルが120円になると、同じ1ドルの商品でも120円支払わなければ購入できません。
円高・円安が暮らしに与える影響について
2020年は、対米ドルに対して「円高・ドル安」の傾向が続きました。
円高になると、輸入品をより安く購入できる利点がありますが、一方で輸出においては相手国の購入価格が高くなり、特に自動車産業などでは新型コロナウイルスの影響に加えて円高が輸出に不利に作用しました。