相場の構造について
ダウ理論を学んでいる方なら、「相場の構造」という表現に馴染みがあるかもしれません。
実際の取引チャートから明らかなように、価格は波を描きながらトレンドを形成しています。
この波は常に変動しており、同じ取引が繰り返し可能というわけではありません。
従って、トレーダーにとって重要なのは、これらの波の動向を迅速に理解し、まだ表れていない部分を予測する能力です。
・巨額の取引を行う投資家は何を検討しているのか
・購買者と売却者、どちらが市場を主導しているのか
・取引を開始または終了する際の最適なポイントはどこか
これらの要素を基に市場の構造を把握し、トレーダーは相場に対する洞察を培っていく必要があります。
相場の構造を理解する
では、プライスアクションの分析を通じて、ますます以下の3つのカテゴリに分類される相場を探求していきましょう。
1、トレンド相場
2、レンジ相場
3、チョッピー相場
これら3つの相場を識別する方法と、それぞれの相場環境においてどのように取引が発生するのか、今回はトレンド相場の説明をしていきます。
トレンド相場
トレンド相場とは「高値と安値が交互に繰り返される」相場のことです。
上昇トレンドでは、パターンを形成するローソク足が高値を更新しつつ高値と安値をつけ、下降トレンドではパターンを形成するローソク足が安値を更新しながら、高値と安値をつけていく。という特徴があります。
上記の図からわかるように、高値を更新しながらパターンを形成するローソク足は高値と安値をつけており、これは「買いの圧力が強い上昇トレンド」であることを示しています。
上記の図は、下降トレンドの一例です。
パターンを形成するローソク足が、安値を更新しながら高値と安値をつけ、「売りの圧力が強い下降トレンド」を示しています。
上昇トレンド(ブルマーケットとも呼ばれる)か、下降トレンド(ベアマーケットとも呼ばれる)かを判断する際に、特定のインジケーターを使用する必要はないかと思います。
代わりに、4時間足、日足、週足などの大きな時間軸(またはタイムフレーム)でチャートを観察し、全体の動向を一目で把握できるようにするといいでしょう。
極端に細かい時間軸で見るのは避けた方が良さそうです。
チャートからいかにしてトレンド発生の優位性を持っているか判断できるかが重要です。
トレンド相場でトレードする
チャートを見た際に、どちらか一方のトレンドが発生していることを認識できれば、その相場にぴて取引を行うことは、さほど難しくありません。
上昇トレンドであれば、トレンドに合わせて取引をする必要があるため、買いの機会を探します。
また、下降トレンドであれば売りの機会を探すことになります。