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ピンバーのパターン戦略

プライスアクショントレーダーが、相場の反転ポイントを決定するために使用する戦略です。
今回はピンバーのシグナルの見分け方と、高値更新に必要な条件について、詳しく説明していきます。

ピンバーのシグナルの見分け方

ピンバーはチャートのローソク足の一種であり、小さな実体と長い髭が特徴です。
上昇転換を示唆するピンバーは下側に位置する髭を持ち、下降転換を示唆するピンバーは上側に位置する髭が長いローソク足です。
覚えていない方・よくわからない方は下記より以前のコラムを参照することをお勧めします。

上昇傾向のピンバーの場合、陰線のローソク足よりも陽線のローソク足の方が優位性があります。
一方、下降傾向のピンバーは陽線のローソク足よりも、陰線のローソク足の方が優位性を持っていると言われています。

  • 陽ピンバーの例
  • 陰ピンバーの例

ピンバーのパターンを見極める

ピンバーを使用したパターンを見極めエントリーすることができた場合においても、失敗に終わりSLにかかってしまうことがあることを覚えておいてください。
理由としてはピンバーの形成によって、相場が動かないことが挙げられます。
実際に相場が動く際には、需要と供給のバランスが関係するためです。

例を挙げると、上昇局面でサポートの近くに優位性の高いピンバーを見つけた場合、これは強力な買いシグナルと判断できます。
しかし、買い手の資金量が売り手の資金量よりも少ない場合は、予想した方向に進まないこともあります。

ではなぜ、リスクを最初に説明したにもかかわらず、優位性の高いピンバーのパターンを探さなければならないのでしょうか?

それはピンバーのパターンを複数の角度から考察することで、エントリーの成功率を上げることができるからです。

ピンバーのパターンにおいて取引する価値があるかどうかを判断するには、下記の基準を満たしている必要があります。

ピンバーが4時間や日足などの大きな時間軸で形成されているか

小さな時間枠を見ると多くのピンバーを簡単に見つけることができますが、偽物である可能性が高いため、これらは無視して構いません。

ピンバーの陰と陽が相場のトレンドと一致しているか

上昇トレンド×陽ピンバーの例

上記の図にはマーケットの方向性に沿って形成されたピンバーが示されています。
トレンドに逆らって形成されたものよりも「上昇トレンド×陽ピンバー」のため、相場においての優位性が高いピンバーであることがわかります。

次に下記の図は「上昇トレンド×陰ピンバー」の組み合わせです。

上昇トレンド×陰ピンバーの例

上昇トレンドにもかかわらず、トレンドに逆らって陰ピンバーが形成されているときは、無視すべきです。

優位性が増すため、より髭の長いピンバーであることを確認してください。
比率が2:3などのピンバーは無視して良いと言えるでしょう。

ピンバーの形成に隠された心理

ピンバーは価格の値動きが拒否された時に形成されます。
様々な位置で形成されますが、全てが反転を示唆しているとは限りません。
相場の流れを正確に捉えるためにも、それぞれの場所における意味を判別できるようになる必要があります。

例えば上昇トレンドかつサポート近くにピンバーが出現した場合、明らかに買いの圧力が強いことを示し、価格をさらに上へと向かわせようとしているという意味を持ちます。

ピンバーがサポート近くで発生した場合の例

上記の図はピンバーの形成がサポートの近くで起こった場合を示しています。
価格はピンバーが現れる前までは下落する傾向にありましたが、サポートにおいて買いの圧力が強くなり、反発して上昇しています。
このように売り手の圧力が強い状態でサポートへ近づいた際に陽ピンバーが生じると、その圧力が否定されたことを見て取ることができます。

ピンバーがレジスタンスの近くで発生した場合の例

上記の図はピンバーの形成がレジスタンスの近くで起こった場合を示しています。
下落傾向にありましたが、買いの圧力が一時強くなった際にレジスタンスにタッチしています。
しかしながら、陰ピンバーが出現したのちは再び下落が継続しています。

このように売り手の圧力が強い状態から、一時的に買いの圧力が強まり、レジスタンスへ近づいた際に陰ピンバーが生じると、買いの圧力が否定されて下落が続くことを見て取ることができます。

後書き

今回はいつもより長くなってしまいましたね。
次回は「トレンドにおけるピンバートレード」についてコラムを書きますので、今回のコラムだけでなく今までのコラムで復習をしておくと良いかと思います。
お楽しみに。

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